[メイン6]   : 「勝利」

[メイン6]   : この世に生きる物は、大概がそれを目指して生きている

[メイン6]   : と言っても、誰もが誰も負けず嫌いの頭でっかちと言っているわけじゃあない

[メイン6]   : 誰もが自分の完遂すべきなにかを持っている
それを叶えるには障害があり、痛みがあり、嘆きがある

[メイン6]   : 一般的な……悪く言ってしまえば凡愚の者達はその痛みに敗北して妥協する

[メイン6]   : だが、もしも

[メイン6]   : その痛みを乗り越え、自分の至るべき未来を確かに描き出す事が出来たのなら

[メイン6]   : 努力や、悟り
苦悩や、笑顔
時には────

[メイン6]   : 敗退とて、「勝利」に繋がる時はある

[メイン6]   : ……故に

[メイン6]   : 誰もが目指さざるを得ない

[メイン6]   : 自分という生命の執着点、決して譲れない何かへ向けて

[メイン6]   : 茨の道を進むしかない
この夕暮れの廃墟は──

[メイン6]   :  

[メイン6]   : そんな、地獄のような道の一つ

[メイン6]   :  

[メイン6]   : そんな道に、零れ落ちた徒花が一つ

[メイン6] ヴェンデッタ  : 鉄の棺から零れ落ち、のたりとした様子で起き上がる

[メイン6] ヴェンデッタ  : 少女の名は“ヴェンデッタ”
逆襲譚の銘を関する、魔星の一つ

[メイン6] ヴェンデッタ  : ……単体では無力な、勝利を目指すに値しない約束された敗者の一人

[メイン6] ヴェンデッタ  : だが、それでも

[メイン6] ヴェンデッタ  : この少女とて、目指すべき勝利がある
気づかなくてはならない運命がある

[メイン6] ヴェンデッタ  : 故にこの舞台へと足を踏み入れたのだ

[メイン6] ヴェンデッタ  : 資格はなくとも、仮初の身体を粉々に焼き尽くされるとしても

[メイン6] ヴェンデッタ  : 「伝えるべき思いが、あるのだから」

[メイン6] ヴェンデッタ  : 「……その時までは、ね」

[メイン6] ヴェンデッタ  : 棺から零れ落ち、微睡の奥底へ沈んでいた筈の死者が生者たちの集う戦場へと向かい歩き出す

[メイン6] ヴェンデッタ  : その目的はただ一つ

[メイン6] ヴェンデッタ  :    

[メイン6] ヴェンデッタ  :  

[メイン6] ヴェンデッタ  :  

[メイン6] ヴェンデッタ  : 遠い過去へ置き去りにした、自身の勝利を取り戻す為に

[メイン6] ヴェンデッタ  :